「せっかくモニターアームを買ったのに、モニター背面のネジ穴が合わない…」
「そもそもモニターにネジ穴がなくて取り付けられない…」

そんな絶望的な状況に直面しても、諦める必要はありません。モニターアームの使用を諦めてスタンドに戻す前に、まだ試すべき確実な解決策があります。それが「VESA変換プレート」や「マウントアダプタ」を活用する方法です。

これらの便利な金具を使えば、規格違いのモニターや、本来アームに対応していないモニターでも、安全かつスマートに設置することが可能になります。デスクのスペースを広げ、理想の作業環境を手に入れるためのラストピース。それが変換プレートなのです。

この記事では、あなたのモニターにぴったり合う金具の選び方から、安全な取り付け方法、そして絶対にやってはいけない自作のリスクまで、プロの視点で分かりやすく解説します。

  • 規格違いは「変換プレート」で解決!75mm、100mm、200mmを自在に変換
  • ネジ穴がないモニターでも「挟み込み式アダプタ」ならアーム取付可能
  • 100均金具での自作は落下の危険大!高価なモニターには専用品を
  • 「オフセットプレート」を使えば、モニターの高さや干渉問題も解消できる

モニターアーム取付の救世主!VESA変換の基礎知識

プレートの種類 主な用途・解決できる悩み 設置難易度 導入コスト
ピッチ変換プレート 75mm⇔100mm⇔200mmなど

ネジ穴の間隔を合わせる

★☆☆(簡単) ¥1,500~
無VESA用アダプタ ネジ穴がないモニターを

アームで挟んで固定する

★★☆(調整要) ¥2,500~
オフセットプレート 取り付け位置を上下左右にずらし

干渉を防いだり高さを出す

★☆☆(簡単) ¥2,000~
  1. VESA規格とは?失敗しないための確認方法
  2. 75mmや100mmが合わない時の「ピッチ変換」活用術
  3. ネジ穴がない!非対応モニターをアーム化する裏技
  4. 安易な自作は危険!100均ステーをおすすめしない理由
  5. 位置が気に入らない時は「オフセット」で微調整

1. VESA規格とは?失敗しないための確認方法

VESA規格とは、液晶ディスプレイやテレビなどの映像機器を、壁掛け金具・アーム・スタンドなどに取り付ける際に使うネジ穴の間隔について定められた国際標準規格のことです。

(中略)

12~24インチの薄型ディスプレイ・テレビ用の標準規格として、75×75mm(VESA75) / 100×100mm(VESA100)の2つの規格が使用されています。
また同様に、それ以上のサイズのディスプレイでは200×200mm、またはその等倍の規格が使用されています。(ディスプレイのサイズや比率に合わせて規格以外の間隔も適宜使用されています)。

引用元:VESA規格とは | サンワサプライ株式会社

モニターアームを導入する際、最初に壁となるのがこの「VESA(ベサ)規格」です。引用元にあるように、これは「ネジ穴の間隔」を統一した国際ルールであり、一般家庭用のPCモニターでは「75mm×75mm」または「100mm×100mm」の正方形に配置された4つのネジ穴が主流です。

しかし、大型のモニターやテレビになると「200mm×100mm」や「200mm×200mm」といった広い間隔のものが登場します。また、デザイン重視の薄型モニターなどでは、そもそもこのネジ穴が存在しないケースも多々あります。

まずは手持ちのモニターの背面を見て、正方形に並んだ4つのネジ穴があるかを確認しましょう。そして、その間隔を定規で測ってください。もしアーム側のプレート(通常は100mmか75mm対応)とモニター側の寸法が一致していれば、そのまま取り付け可能です。もし違っていても、焦る必要はありません。これから紹介する変換プレートを使えば解決できます。

2. 75mmや100mmが合わない時の「ピッチ変換」活用術

「モニター側の穴が200mmなのに、アームは100mmまでしか対応していない」といったサイズ不一致はよくあるトラブルです。特に、リビングで使っていた小型テレビをPCモニターとして流用する場合や、30インチを超える大型ウルトラワイドモニターを導入する場合に発生します。

こうした場合に活躍するのが「ピッチ変換プレート」です。これは、異なる規格のネジ穴を持つ金属の板で、アームとモニターの間に挟むことで「通訳」のような役割を果たします。例えば、アーム側の100mmピッチにプレートを固定し、そのプレートの外側にある200mmピッチの穴を使ってモニターを固定するという仕組みです。

逆に、アーム側のプレートが大きすぎてモニターの背面端子に干渉してしまう場合に、あえてスペーサーとして変換プレートを噛ませることで隙間を作り、ケーブルの差し込み口を確保するという応用テクニックもあります。数千円のプレート一枚で、高価なモニターアームを買い直す手間が省けるのは大きなメリットです。

3. ネジ穴がない!非対応モニターをアーム化する裏技

デザイン性に特化したスリムなモニターや、スタンド一体型の古いモデルには、背面にVESA穴が全くないものが存在します。「これではアームは使えない」と諦めるのはまだ早いです。「無VESA対応アダプタ(マウントアダプタ)」を使えば、アームを取り付けられる可能性があります。

このアダプタは、X字型などのアームでモニター本体を上下左右から「挟み込む」構造になっています。背面にネジ穴がなくても、モニターのベゼル(枠)部分を爪でホールドし、疑似的に背面にVESA穴を作り出すことができるのです。

ただし、デメリットもあります。画面の四隅に爪がかかるため、ベゼルレス(枠が極薄)のモニターだと画面の一部が隠れてしまったり、ボタン類に干渉したりする可能性があります。また、挟み込む構造上、モニターの厚みにも制限があります。購入前には、自分のモニターの厚さとベゼルの幅がアダプタの対応範囲内かどうかを必ずチェックしましょう。

4. 安易な自作は危険!100均ステーをおすすめしない理由

インターネット上には、ホームセンターや100円ショップで売っている金属ステー(金具)とボルトを組み合わせて、自作でVESA変換アダプタを作る情報も散見されます。費用を数百円に抑えられるため魅力的に見えますが、大切なモニターを守るためには避けるべきです。

汎用のステーは、数キログラムあるモニターを垂直に支え続けることを想定して作られていません。長期間の負荷で金属疲労を起こして変形したり、最悪の場合は破断してモニターが落下、破損するリスクがあります。また、ネジの長さが合わずにモニター内部の基板を傷つけてしまう事故も少なくありません。

数万円するモニターが落下して壊れてしまえば、数百円の節約など何の意味もなくなってしまいます。メーカーが強度計算を行い、適切な厚みと耐久性を持たせた専用の変換プレートを使用することは、安心を買うための必要な投資と言えます。

5. 位置が気に入らない時は「オフセット」で微調整

「アームを取り付けたけれど、もう少しだけモニターを高くしたい」「デュアルディスプレイにしたら、隣のモニターと少しだけ干渉してしまう」。そんな微妙な位置ズレの悩みを解決してくれるのが「オフセットプレート」です。

これは規格を変換するのではなく、ネジ穴の位置を数センチメートル上下左右に「ずらす」ためのプレートです。アームの可動域だけではどうしても届かない絶妙な位置にモニターを配置したい場合や、モニターの下部が出っ張っていてアームと干渉する場合などに重宝します。

デスク環境構築における「あと数センチ」の壁を越えるための、マニアックですが非常に実用的なアイテムです。自分の理想の配置を追求したい方は、ぜひこの存在を覚えておいてください。

モニター活用の幅を広げる!おすすめVESA変換アイテム5選

ここからは、実際にさまざまな問題を解決してくれる信頼性の高い変換プレートやアダプタを紹介します。今回は、品質に定評のある国内メーカー「長尾製作所」や「サンワサプライ」などを中心に厳選しました。

  1. 長尾製作所 / VESA変換プレート 200X200 (NB-VS1020)
  2. サンワサプライ / VESA変換金具 (CR-LAVESA200)
  3. サンワダイレクト / VESA非対応モニター用 アダプタ (100-LA011)
  4. 長尾製作所 / VESA規格変換プレート (NB-VS7510)
  5. 長尾製作所 / VESAオフセットプレート (NB-VS050)
No. 製品名 参考価格 機能・特徴 こんな人におすすめ
1 NB-VS1020 ¥2,500~ 100mm→200mmへ拡張

高強度な日本製スチール

大型モニターや

テレビを取り付けたい方

2 CR-LAVESA200 ¥2,800~ 縦横のピッチ変更に対応

汎用性が高い設計

規格違いで

困っている方全般

3 100-LA011 ¥3,000~ ネジ穴なしに対応

挟み込み式アダプタ

VESA穴がない

モニターを使いたい方

4 NB-VS7510 ¥1,500~ 75mm⇔100mm相互変換

小型・軽量設計

ネジピッチが

微妙に合わない方

5 NB-VS050 ¥2,000~ 取付位置をズラせる

50mm移動可能

高さや干渉を

微調整したい方

1. 信頼の日本製で大型化に対応 長尾製作所 / VESA変換プレート 200X200 (NB-VS1020)

PCパーツや金属加工で定評のある「長尾製作所」が手掛ける、質実剛健な変換プレートです。一般的なモニターアームの「100×100mm」規格を、大型テレビなどで使われる「200×200mm」まで拡張することができます。

特筆すべきはその強度。厚さ2.0mmの頑丈なスチールを使用しており、大型モニターの重量もしっかりと支えます。表面は美しい黒色塗装が施されており、モニター背面でも目立ちにくいのが特徴。「せっかくのアームがサイズ違いで使えない」という問題を、最もシンプルかつ確実に解決してくれる一品です。日本国内一貫生産という安心感も、大切な機器を預ける上では大きなポイントになります。

2. あらゆるパターンに対応する万能選手 サンワサプライ / VESA変換金具 (CR-LAVESA200)

オフィス用品の大手、サンワサプライが提供するこの金具は、汎用性の高さが魅力です。100×100mmのアームマウントを、200×100mmや200×200mmといった変則的なサイズにも対応させることができます。

ネジ穴の種類が豊富で、モニター背面の形状に合わせて柔軟に取り付け位置を選べるのが強み。付属品として固定用のネジやワッシャーも一通り揃っているため、届いてすぐに作業に取り掛かれます。「自分のモニターに合うか不安」という方にとって、多くのパターンをカバーできるこの製品は非常に心強い選択肢となるでしょう。

3. ネジ穴がないモニターを救済 サンワダイレクト / VESA非対応モニター用 アダプタ (100-LA011)

「デザイン重視で買ったらVESA穴がなかった」というモニターを、アーム対応に変身させる救世主です。上下左右からアーム状のフックでモニターをガッチリと挟み込み、背面に擬似的なVESAマウント(75mm/100mm)を作り出します。

挟み込む部分には傷防止のクッションが付いており、モニター本体を保護しながらしっかり固定できます。厚さ30mm〜90mm程度のモニターに対応しており、スタンドを外してデスクをスッキリさせたい方に最適。取り付けには多少のバランス調整が必要ですが、アーム非対応モニターを活用する数少ない、かつ信頼できる解決策です。

4. 小さな隙間を埋める名脇役 長尾製作所 / VESA規格変換プレート (NB-VS7510)

こちらは75mmと100mmを相互に変換するためのコンパクトなプレートです。「アームは100mm対応だけど、モニターは75mmしかない」といった、ちょっとした規格ズレを解消します。

また、このプレートの隠れたメリットは「干渉回避」です。モニター背面の凹凸部分にアームのプレートが当たってしまう場合、この変換プレートをスペーサーとして間に挟むことで、物理的な接触を避けることができます。シンプルですが、かゆいところに手が届く、持っておくと便利なアイテムです。

5. あと数センチのこだわりを実現 長尾製作所 / VESAオフセットプレート (NB-VS050)

モニターアームを使っていると、「アームを限界まで上げても、あと少し高さが足りない」という場面に出くわすことがあります。そんな時に役立つのがこのオフセットプレートです。

ネジ穴の位置を50mm(5cm)ずらすことができ、モニターの設置位置を微調整できます。デュアルモニター環境で左右のモニターの高さを完璧に揃えたい時や、モニター下のスペースをもう少し広げてスピーカーを置きたい時などに大活躍。デスク環境にとことんこだわりたい上級者におすすめのアイテムです。

まとめ:正しいプレート選びで、理想のデスク環境を構築しよう

VESA変換プレートは、一見すると地味な金属パーツですが、モニターアーム導入の障害を取り除き、デスク環境を劇的に改善してくれるパワフルなツールです。

  • まずは計測:購入前に必ずモニター背面のネジ穴間隔と、ネジ穴の有無を確認しましょう。
  • 安全第一:数千円を惜しんで自作するより、専用のプレートで確実な固定と安心を手に入れましょう。
  • 微調整も可能:位置調整に悩みがあるなら、オフセットプレートの導入も検討してみてください。

「規格が合わないから」と諦めていたモニターも、適切なプレートやアダプタを選べば、宙に浮かせて広々としたデスクスペースを取り戻すことができます。ただし、大切なのは「安全性」です。高価なモニターを預けるのですから、自作などで済ませず、強度と信頼性のある専用品を選ぶようにしましょう。あなたのデスクが、より快適で機能的な空間に生まれ変わることを応援しています。